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欲望と幸福の関係

  • 感性と思考 引き寄せの盲点 自分軸と引き寄せ お金と引き寄せ
  • 2015年8月8日  

本能的な欲求と幸福の違いを知っておくことが重要です。

欲求と幸福の関係

ネアンデルタール人ってご存知ですか?

いわゆる原始人と言われる人たちの仲間で、他にも、クロマニヨン人とか北京原人とかいますが、いずれも我々の遠い祖先とされてます。

まさに、ギャートルズの世界です。(^-^)

 

画像の説明

 

この頃の人類というか人類の祖先は恐らく、本能的な欲求のみで生きていたはずです。すなわち、生存の欲求と子孫を残すという欲求です。

そのためには、より多くの獲物を捕る技術と力を持ち、より優秀な伴侶を獲得し、より多くの子供を産み育てる、という必要があります。

そして、実際それに全力を尽くしていたと思います。

かたや現代社会。

恐らく、本能的な欲求だけで現代社会を生きている人はほとんどいないはずです。

地球上のまだまだ未開の地に行けば原始時代とほぼ変わらない生活をしている人もいるはずですが、少なくとも、この日本のような先進国では皆無ですよね。

18世紀の産業革命以降、信じられないほどのスピードで科学が進み、原始時代では全く考えもつかなかったくらい便利で、安全な世の中になりました。

原始時代の祖先とは、全く似ても似つかない様な生活をしている我々ですが、その一方でこんな事実もあります。

数万年から数十万年前にこの地球で生活していた私たちの祖先である原始人と私たちは、遺伝子(DNA)レベルではほぼ同じということです。

つまり、私たち現代人も、遺伝子レベルではまだ「原始人」ということです。

画像の説明

考えてみたらそうですが、原始時代含めた我々人類数十万年の歴史のうち、これほどまでに科学技術が発達したのは最近の200年ほどです。

人類全体の歴史から見たら、ほんの少しの期間です。

数百年前まではほとんどの人類が「原始人に毛が生えた」ぐらいの生活をしていたのに、この200年で大激変です。

言うまでもないですが、我々は、原始人が長い歳月をかけて学んできたことを遺伝子の中に引き継いでいます。生活は大激変する中でも、本質的には、原始人から引き継いだものを抱えたままなんです。

本質的には原始人のままなので、本能的な欲求には今も忠実なはずです。

つまり、生存と子孫繁栄の欲求です。

ただし、生存と子孫繁栄の欲求は、ちょっと形を変えたものになっています。

なぜなら、そこには「貨幣」と「豊富なモノ」が介在するからです。

生存と子孫繁栄の欲求はそのままですが、貨幣とモノが介在することで、「より心地よく、楽に生存し、より心地よく、楽に子孫が繁栄する」という欲求に変わっていると思います。

つまり、もっと簡単に言えば、「自分や自分の周りの人たちが幸せになるように。。。」という欲求ですね。

単に生存できれば、単に子供が成長すれば、ではなく、「より幸せに」という要素が加わっています。

そして、実際多くの人は、「自分や自分の周りの人がより幸せに生活し、繁栄する様に」と願って、様々な活動をしています。

それが、現代社会を生きている人間の活動の中心といっても過言ではないと思います。

ただし、ここで注意が必要なんです。

本能的な欲求を満たすやり方で、幸せになろうとしても上手くいかないんです。

なぜなら、本能的な欲求を満たすことと、幸福感は、全く別モノだからです。

この、「本能的な欲求を満たす=幸福」という大いなる勘違いが、「なかなか幸せを感じられない」、「なかなか満足感を得られない」という大きな原因になります。

 

 

我々は、まさに「現代社会を生きる原始人」と言っても言い過ぎではないと思います。

本能としては原始人と同じなので、「生存と子孫繁栄」を未だに追いかけていますが、現代社会になってからは、「より幸福に」という新たな要素が加わっていることから、原始時代のような単純な構図ではなくなってます。

なぜなら、本能的な欲求に従って「生存と子孫繁栄」をひたすら追っかけているだけだと、なかなか、「幸福感」を味わえないからです。

本能的欲求を満たすことは、満足が長続きしないんです。

ですので、厳密に言えば、「本能的欲求を満たしても、幸福感を得られるのは一瞬だけで、すぐに不満に変わってしまう」ということです。

以前に別の記事でご紹介しましたが、元全米心理学会の会長であるセリグマン博士が示された

3つの人生

というモデルがあります。

これは、彼の長年の研究の結果、「人生には3つの異なった幸せがある」と定義したものです。

 

画像の説明

 

一つ目は、「快楽の人生」で、楽しさや快楽をできるだけ多く手に入れるために最善を尽くす人生。

二つ目は、「充実の人生」で、自分の強みや長所を活かして、夢中になることができる活動が日常にある人生。

三つ目は、「意味のある人生」で、自分という枠だけでは完結しない、何か大きな目的のために行う活動が日常にある人生。

という定義です。

そして、彼の研究によると、「下の幸福に行けば行くほど、幸福感の度合いが高くなり、幸福感が持続する」としています。

一方で、我々が原始時代から受け継いでいる遺伝子(DNA)に刻まれている本能的な欲求は、「生存と子孫繁栄」ですから、これを上のモデルにあてはめると、「快楽の人生」になります。

なぜなら、このモデルは、ショッピング、食事、セックス、など様々な娯楽に集中する人生になるからです。本能的には「生存と子孫繁栄」ですから、食事、セックス、たくさんモノを集めるということに当然なりますよね。

でも、これらの幸福感はすぐに薄れます。

食事も本当に美味しいのは、お腹が減っている時の最初の一口目。

モノの新鮮さ、手に入れた嬉しさも、慣れてくることで徐々に薄れます。

ですので、原始時代の本能に従って、「快楽の人生」を追求してても、「なかなか満足できない」ということになってしまいます。

 

 

そうなると、幸福感を高めるカギは、やはり、「充実の人生」や「意味のある人生」へのシフトということになりますよね。

そして、なぜ「充実の人生」や「意味のある人生」になると人は幸福感が高まるのかと言うと、「本当の自分を生きている」と実感できるようになるからです。

セリグマン博士によると、下に行けば行くほど、「本当の自分を生きている」という実感が高まり、その結果、幸福感が高まり、その幸福感が持続するとしています。

つまり、「本当の自分を生きている」と実感することが、人間にとって最高に幸福なことなんですね。

 

画像の説明

 

そうなると、「充実の人生か意味のある人生に変えなきゃ!!」と躍起になる人もいますが、それはそれで「違う」と私は思います。

なぜなら、その考え方がそもそも『逆』だからです。

私は、本当の自分で生きていれば、それこそ自動的に、「充実の人生」か「意味のある人生」にシフトすると思っています。

これも量子論(量子力学)的な解釈です。

なぜなら、本当の自分で生きれば、幸福感や満足感が高まり、その結果、さらに幸福感や満足感が高まる現象が確定していきます。

つまり、引き寄せられるということです。

そして、その現象とは間違いなく、「充実の人生」や「意味のある人生」への道標となっているはずです。

だから、その道標にしたがって歩んでいけば、自動的にさらに幸福感や満足感も高まる現象が確定していく。

つまり、本当の自分で生きていれば、自動的に、「充実の人生」か「意味のある人生」にシフトするということです。

私は、引き寄せの法則の本質は「人、モノ、お金を引き寄せようとすることではない」と思っています。

私が今実感している引き寄せの本質は、「本当の自分を自覚し、幸せに生きること」だと思っています。

あなたが幸福感と満足感にいつも満たされていれば、不足となっている部分も自動的に満たされてくるからです。

なぜなら、幸福感と満足感は、幸福感と満足感を引き寄せるから。。。

引き寄せの対象を人、モノ、カネに限定した時点で、それらの不足を逆に引き寄せます。

なぜなら、「お金を引き寄せよう」と意図した時点で、自動的に「今それがない」という意識が無意識で働くからです。

そして、無意識の意図が現象化します。無意識のほうが遥かに強力だからです。

なので、本当の自分を自覚して、本当の自分を生き、幸福感と満足感を高めることで、さらにそのような状況を引き寄せる。

そうすれば、「充実の人生」か「意味のある人生」に自動的にシフトし、それは結果的に、人、モノ、金も引き寄せることなります。

あなたは、本当の自分を自覚して、本当の自分を生きることで、幸福感と満足感を感じていますか?

それとも、まだ原始時代の本能に基づいて、人、モノ、金を追いかけていますか?

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